~製糸業発展に大きく貢献した黒沢鷹次郎の銅像~
明治18年に地元の有志がこの地の山の神の祠のそばに不動尊石像を祀り不動信仰がはじまりました。その後、祀堂を建て、不動明王を迎え、奥の院を建て、石造三十六童子像が安置されました。天竜川に臨み、眺望も良いためもあり、参詣者が次第に多くなったので、大正6年に昭和天皇の立太子の記念に桜を植えて公園作られました。
明治以降の岡谷において、重要な信仰の地であったこの地は、市内を見下ろすことができました。製糸工場の従業員の休息の場にもなり、休日になると工女たちでにぎわっていたようです。
園内南西側の平地には、第十九銀行頭取、諏訪倉庫株式会社社長として活躍した黒沢鷹次郎の銅像があります。明治30年から平野村に支店を置いていた第十九銀行の頭取であった黒沢鷹次郎は当時の常識を破り動産(原料繭)担保の融資で製糸業者を支援しました。また、債権の保全と繭の品質向上のため、明治42年1月、自ら諏訪倉庫建設に着手しました。第1次世界大戦の後、不況に見舞われた岡谷の製糸業界は黒沢の金融政策によって救われ、更なる躍進を遂げたのです。
黒沢鷹次郎の功績をたたえる銅像は、公園開園に際して建てられたものの戦時下の昭和18年に供出、長年礎石だけが残されていましたが、黒沢鷹次郎生誕150年の平成11年、諏訪倉庫が八十二銀行の協賛で復元しました。
- 住所
- 岡谷市成田町1-7
- アクセス情報
- 【車】
・中央自動車道–岡谷IC–約10分
・中央自動車道–諏訪IC–約25分
【電車】
・JR中央本線–岡谷駅下車–タクシーで約1分